保証人とは違う、借金の連帯保証人の責任とは?

よくテレビなどで友人の借金の保証人になって、その借金を肩代わりさせられて生活が苦しくなった例を目にすることがあります。そういう例を目にする度に、自分は絶対保証人にはならないようにしようと決意する人も多いと思います。ところでその保証人には保証人と連帯保証人の2種類があるのをご存知でしたか?

保証人と聞くと、借金をした人が支払えなくなったら代わりに支払わなくてはいけないというイメージだと思います。保証人の役割はそのイメージ通りで、借金の返済の肩代わりをしなくてはいけません。しかし保証人にはある権利が認められています。それは借金を代わりに返せと言われても、「まずは借りた人のところへ請求に行ってください。」と言える権利です。そして借りた人がお金がなくて返済できないと言いながら、車に乗っていたり、高級ブランドの時計やバッグを持っていたとします。そういうお金になりそうな財産を持っていることを証明できれば、強制的にそれらを差し押さえるように求めることができます。

相手に請求に行くように言うだけだったり、差し押さえを求めるだけと感じるかもしれませんが、とても大きな権利です。なぜなら連帯保証人には何の権利もないからです。借りた人に返済能力があっても、連帯保証人のところに先に返済を求められたら断ることができません。そして例えば500万円の借金の保証人の場合、借りた人が300万円返済したとしたら保証人の返済するのは200万円です。もし保証人が二人いれば100万円ずつ返済します。しかし連帯保証人はこのケースの場合、二人いても一人200万円ずつ支払わなくてはいけません。

絶対にならないようにするべきなのは、連帯保証人です。頼まれたから断れずに連帯保証人になってしまうのは大きなリスクです。印鑑を押した瞬間から、連帯保証人は自分は使わない借金を背負ってしまうのです。特に事業のためなどの大きな金額の連帯保証人には頼まれても絶対にならないように、しっかり自分の未来を守りましょう。

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